私は毎日12時間以上は椅子に座って生活しており、それをもう10年以上は続けて来ました。
もちろん何度も腰をやらかして来ましたし、今も日々腰の痛みと戦っております。
腰を激しく痛めてしまうと1日何も出来ずに潰れます。
仕事、ゲーム、筋トレetc…したいのに出来ない状態はとっても歯がゆいです。
そんな経験から、腰の具合と密接に関係する椅子は、デスクで1日を過ごす人間にとって一番に注力するべき箇所なのではないかと今更ながらに気が付いたのです。
なので、こちらを購入しました。
この記事は、私がアーロンチェアを買うにあたっての一連の流れを綴ったものになります。
アーロンチェアの購入を悩んでいる人への参考になれば幸いです。
- 私が椅子を選ぶに当たって重視した点はこの2点
- その他 おすすめチェア
- アーロンチェア とは
- アーロンチェアリマスタードの機能
- アーロンチェアの仕様・選び方
- アーロンチェアリマスタードに座ってみて
- 最後に
私が椅子を選ぶに当たって重視した点はこの2点
1.腰に優しい
何よりも大事にしたい点。
腰が健康じゃないと、身体全体や心も健康じゃなくなります。
All You Need is 腰。
2.へたらず長期的に使える
椅子って意外と脆い家具ですよね。
私も1~3万の椅子を何度も買い替えてきて、散々椅子をダメにしてきた人間です。
クッション部分がヘタってきたり関節部分が軋んだりと、椅子ってほんとに脆い。
もちろん安いものを選んできたのも脆いものに当たる大きな要因だとは思いますが、そもそも椅子ってそういう物の様な気がします。
私の様に毎日12時間以上も座られたら、たとえ耐久性に優れている椅子だとしてもたまったもんじゃないですよね。
ですが、高級デスクチェアと呼ばれるものだと「10年以上は座っている」という話をよく目にします。(アーロンチェア、リープチェア、コンテッサetc…)
私が今まで使っていた椅子では考えられない年数ですが、色々なメーカーの椅子の名前があがっている点から、ス○マなどではない事がわかります。
おそらくですが高い椅子が高いワケは、脆さが出る箇所にお金をかけ極力、補強排除しているから自ずと高くなってしまうのでしょう。
「高い=丈夫で良い物」の構図が如実に現れてる世界だと思います。
なので私は高級デスクチェアの中から選ぶ事にしました。
それと、長期的にと考えるのであれば、座面背面はクッションタイプではなく、メッシュタイプのものがいいですよね。
衛生面にも気を使いたいです。
こうして改めて考えてみると私が椅子に求める点ってそう多くない事に気が付きました。
ですが、この2点を強く求めてしまうと、上記で書いた様必然的に高級デスクチェア(10万を超える高い椅子)になってしまうんです。
5万6万で「腰に優しく、耐久性に優れている」と謳っている椅子もあるかとは思いますが、半端な値段で不安ですよね。
どうせなら、値段が高くても良いので、世間的に評価が高いものを求めたいです。
それに、思い切って高級デスクチェアと呼ばれる価格帯のものに手を出した方が、ある意味経済的だと思います。
私はアーロンチェアを10年は使おうとしていますから、20万を10年で割って、1年2万です。
そこに、買い換える手間、耐久性からくる安心感、満たされる所有欲等を差し引けば、全くもってそう高くは感じないはずですよね。
…ここまで言っといてあれなんですが、実は私が以前使用していた安くておすすめ出来る椅子があります。
椅子というか椅子に置いて使うものなんですけど。
まだ、高級チェアに出せるほどのお金は用意出来ないけど、今すぐどうにかしないと「腰がやばい」という人の為にお伝えしておきます。
これであれば、デスクチェアに置くことも出来ますし、座椅子にも置くことが出来て、今使っている椅子がすぐに腰をサポートしてくれる椅子に早変わりします。
これは普通におすすめ出来るので、またの機会に詳しく紹介しますね。
その他 おすすめチェア
ということで、「腰」「耐久性」「高級チェア」をキーワードにどんな椅子があるのかと調べてみたところ…案外選択肢が無い感じでかなり商品が絞られました。
ハーマンミラー、オカムラ、エルゴヒューマン、リープチェアetc…
なるほど…と、主要な椅子がわかった所で大塚家具へ出向きました。
20脚くらいのチェアがあったと思います。
意外に品揃えが無いなとは感じたのですが、めぼしいものは揃っていたので特に文句はありませんでした。
チェアコーナーには私一人です。
貸し切り状態で、小一時間色々な椅子とを比較出来ました。
結果的にはタイトルの通りアーロンチェアにしたのですが、他にも気になる椅子があったので紹介しておきます。
オカムラ フィノラ
オカムラの椅子は、他にバロン、コンテッサ2があったのですが、私的にはフィノラが一番良かったです。
最終的にこのフィノラとアーロンを何度か座り比べたくらい好きな椅子でした。
アーロンと同様に腰を守ってくれる安定感が感じられましたね。
座り心地だけでいうと、ほんとにどちらでも良かったのですが、最後の決め手は質感とデザインでした。
質感についてはどの椅子にも言えたことなのですが、ハーマンミラーの椅子が一枚上手な印象でした。
デザインについてもアーロンチェアの背面と座席下のゴツっとした感じや、全体的に丸みがかったフォルムが大変に好みです。
エルゴヒューマンプロ
これは本当に凄かった…。
正直申しますと、座り心地だけで言ったらアーロンチェアより断然エルゴヒューマンプロの方が良かったです。
現存するデスクチェアの中で、一番腰に優しいのはこのチェアだと断言してもいいくらいに良かったです。
ふわっと身体を包み込んで、腰がストンと落ち込み、ホッと心拍数が下がり脱力する様な椅子でした。
寝ようと思えばその場で寝れましたね。
ただそんな事もあり、仕事を兼ねて椅子を使う私にこの椅子は危険だと思い購入は見送りました。
欲を言えばアーロンとこの椅子とを両刀使いしたいんですけどね。
アーロンチェア とは
ここからはようやくアーロンチェアの紹介です。
では、まず初めにアーロンチェアがどういう椅子なのか簡単に説明します。
アーロンチェアは、アメリカの家具ブランド「ハーマンミラー」が1994年から販売している椅子です。
人間工学に基づいて設計された高機能オフィスチェアで、世界で始めてメッシュを採用した椅子でした。
ユーザーの体型や使用環境に合わせて細かく調整できる機能の充実と、通気性や理想的な体重分散を実現したメッシュの張り地で腰にかかる負担を軽減しています。
長時間のデスクワークを強いられる人、肩こりや腰痛などに悩みがある人など、多くのユーザーに支持されロングセラー商品となっています。
また、12年という長期の保障が付いていることも人気が絶えない理由のひとつでしょう。
アーロンチェアリマスタードの機能
シート上下昇降
座面右側にあるつまみを引き上げると、座面を上下に昇降できます。
よくあるガス圧式ですね。
リクライニングの硬さ調整
座面右側下方にあるノブを回すと背面リクライニングの硬さを調整できます。
「+」で硬くなり、「-」で柔らかくなります。
リクライニングの範囲指定
座面左側下方にあるノブで、背面が倒れこむ範囲を制限できます。
背面を全く倒れ込まない様にすることも可能で、4段階の調整が出来ます。


前傾チルト
アーロンチェアの代名詞な機能ですね。
座面左側下方にあるノブで椅子を通常よりも5°前傾させることが出来ます。


アームの高さ調整
アームの背部の取手でアームの高さを調整できます。(段階的な調整は不可。)
肘の角度が90度になる高さが理想です。
アームの角度調整
アームの角度を水平方向に調整出来ます。
8段階の調整が可能です。
内側へ最大 外側へ最大


アームパッドの前後移動
アームを前後方向に調整する事が出来ます。
後ろへ最大 前へ最大


ポスチャーフィットSL
背面のつまみで腰部のサポートを調整出来ます。
「+」でサポートが強くなり、「-」でやさしくなります。
その他の機能(構造機能)
8Zペリクル
座面背面を4つの強度の張り地で設定しています。
これは体圧を部位によって調整し、座った際の安定性や姿勢の矯正力を向上させるものです。
アーロンチェアの仕様・選び方
アーロンチェアをいざ張り切って購入しようとすると、たくさん種類があるように見えて頭を抱えた…なんて事は誰しもが経験しているんじゃないかと思います。
ですが、以下①~④の要点を掴めばそう難しい事では無いです。
①アーロンチェアリマスタード ライト
アーロンチェアリマスタードには「ライト」と呼ばれる、廉価版が存在します。
価格は通常のものと比べると半額に近く安くなりますが、「前傾チルト機能」が除かれ、「ポスチャーフィットSL」は腰サポート部が小さくなる「ポスチャーフィット」になり、アームレストは上下の調節が不可、アームパッドは前後左右の調節が出来なくなります。
「で、これらの機能いるの?いらないの?」
そう思われた方は、無難にフルカスタムされたものを選んだ方が良いです。
特に「前傾チルト機能」は、前傾姿勢をとるとらないに関わらず、腿の圧迫を和らげてくれるので、大変ありがたい機能です。
他の機能も座っているとかなりの頻度で調節する部分なので、アーロンチェア初心者の方は、早々にライト版を選択肢から外して良いと思います。
②サイズ展開
サイズは以下の表の様にA・B・Cの3つがあります。
寸法も一応記載しますが、推奨体型が一番大事な項目だと思うので、そちらに注目しましょう。
|
A |
B |
C |
寸法(横cm×高さcm) |
64.4×97.8 |
68×104.4 |
71.8×109.2 |
推奨身長(cm) |
147~175 |
158~198 |
160~198 |
推奨体重(kg) |
40~68 |
59~148 |
81.5~159 |
ちなみに私はBを選びました。
私の体重60キロ程なので、私が二人乗っても大丈夫なくらいの耐荷重があってとても安心ですね。
③マテリアルパターン(素材・カラー)
ここが一番ややこしい箇所とは思いますが、使用感はどれを選んでも変わりはないので、お好きなカラーを選択する感じで良いと思います。
色を決める順序としては、まず、フレーム(骨組み)とペリクル(張り地)をグラファイト(黒)、カーボン(灰)、ミネラル(白)の3つから選んで、その選択したカラーの中から選べるベース(脚)とシャシー(フレームとベースを繋ぐ部分)をグラファイト(黒)、サテンカーボン(灰)、ダークミネラル(白)、ポリッシュドアルミニウム(アルミ)から選択する感じです。
…簡単に言ってしまうと、「黒」か「灰」か「白」か「アルミ(ピカピカな銀色)」か、です。
ただそれぞれ価格に差があり、質感も全然違うようなので、色の違いだけというわけでも無いのが頭を悩ませる所です…。
お金に厭わず高級感を求める方には、最上位のグレードの「ポリッシュドアルミニウム」がおすすめです。
アルミ製でツヤのある質感となっていて、このグレードだけアームパッドの素材が他のもののビニール製ではなく、本皮になります。
私はどちらも一番安いグラファイトを選びました。
樹脂製のものですが、それなりに高級感はありますし耐久性も感じられるので、アーロンチェアらしさが損なわれているわけではないと思います。
④キャスター
カーペット用(BBキャスター)と堅床/カーペット用(DC1キャスター)の2種類があります。
なお、堅床/カーペット用のみ、着座していない時に動きにくくなるブレーキング仕様となっています。
カーペット用のキャスターは初めから付属しており、堅床/カーペット用のキャスターは別売りです。
初めのキャスターに不満があれば、後者を買い足す感じで良いと思います。
私はカーペット用のキャスターを柔らかいカーペットで使っていたのですが、若干動かし辛かったので、カーペットを取っ払ってクッションフロアで使っています。(推奨されている使い方じゃないので注意です。)
以上④点が、アーロンチェアリマスタードを買う上で把握しておきたい点ですね。
オリジナルから7つのリマスターされた点
アーロンチェアリマスタードの前には初代のアーロンチェアがありました。
今ではクラシックアーロンチェアと呼ばれている椅子です。
今からこのクラシックアーロンチェアを求める方は少ない気がしますが、一応こちらとリマスタードの変更点を記載しておきます。
アーロンチェアリマスタードは、現代の仕事、働く環境のニーズを満たすためにリマスターされました。
1.8Zペリクル(上記で説明したとおりです)
2.ポスチャーフィットSL(サポート部位が仙骨に加え腰椎も対象に)
3.チルトボックスの小型化(座面下のリクライニング機能を担う箇所)
4.ベース形状の変化(断面がT型になり、軽量化とともにフォルムもスタイリッシュに)
5.アームの可動域(上下左右に加え前後にも可動するように)
6.リクライニングの硬さ調整レバー(回転数を50回から14回に変更、操作性が向上)
7.リクライニング範囲指定/前傾チルト(ひとつのレバーにまとまりスマートなフォルムに)
12年間の保障期間
こちらもアーロンチェアの代名詞なのではないでしょうか。
ハーマンミラーおよび、ハーマンミラーの正規販売代理店から直接購入後には、12年間の保証期間が設けられており、劣化・消耗部品の多くが無償保証・交換できます。
もちろん私が購入したアーロンチェアリマスタードにも、こちらは適用されています。
間違いの無いものを提供している自信の現れなのでしょうね。素直にすごいです。
アーロンチェアリマスタードに座ってみて
以下からは、これから相棒になるであろうこの椅子に一ヶ月座ってみての感想を綴っていきたいと思います。
座り心地
まずは座り心地から述べると、普通に良いです。
…購入を検討していて背中を押して欲しい方にとっては、かなり押しの弱い一言になっていそうで申し訳ないですが、私の現段階での評価は、シンプルに普通に良いです。(褒めているつもりです)
購入を検討している時、こんな評価を目にしました。
「会社で座ってるけど、何が良いのかわからない」
私の評価もこれに近いです。
エルゴヒューマンプロの様に強烈にその椅子の凄みを感じ取れる様な場面に出会えば違った評価になったとは思うのですが、アーロンチェアはそういう椅子ではないと思います。
腰が楽になった事は確かなのですが、残念ながら今でも腰は痛みますしね。
少し曖昧な感じになってしまうのですが、「これに座っていれば腰は大丈夫であろう」とか「ようやく人間がまともに座れる椅子に座っているのかな」なんて潜在的に感じ取れる様な椅子だと思います。
気の利いた答えが出せなくて申し訳無いです。
ただ、この時点での好きなところ、悪いところは、アーロンチェア初心者の今でしか伝える事が出来ない事かもしれないで、こちらはしっかりとお伝えしたいと思います。
良いところ
腰が強く痛む事がなくなった
今のところ強烈に腰が痛んでデスクワークに支障をきたす様な事はありません。
腰を一番に考えて購入した椅子なので、それが実感できるのは嬉しいですね。
前傾チルト機能
私は座っていてよく体制を変える人間なので、この機能は大変ありがたいです。
腿の圧迫を防いでくれますし、座面が腰の動きに合わせてくれて優しい座り心地になるんですよね。
メッシュ
柔らかくも弾力があり、肌に触れる感じはサラサラツヤツヤとしていて、大変心地のよいメッシュです。
私は初めて触るタイプのメッシュ生地でした。
メッシュのものを選ぶということで、若干は肌を痛める覚悟はしていたのですが、これであればいくらお尻を擦ろうと痛める事は無いと思います。
フォルム・質感
立体的な構造、全体的に丸みを施したデザイン、どこから見ても絵になる美しさがあります。
頑強さ
脆さを感じる点が一切無いです。
がっしりと構えていてくれているので、とても安心できます。
どの椅子もリクライニングすると必ず軋むものですが、アーロンチェアで軋みを感じた事はありません。
座面回転
座面がとてもスムーズに回転します。
私は勝手にですが、この座面の回転で良い椅子悪い椅子を見分けられると思っています。
アーロンチェアはぬるぬるすいすい回転します。良い椅子です。
良くないところ
アームレストの上下昇降の調整ついて
アームレストは前後左右と段階的に調整出来るのですが、なぜか上下昇降だけ段階で調整することが出来ません。
これの何がいけないのかというと、「いちいち座席を離れて背面に回って目視でうまい具合水平に調整しないといけない」という点です。
他のパーツの調整は簡単に行うことが出来るのに、なぜかここだけ面倒な作業を強いられるのです。
それに、丁寧に調整したとしても左右が丁度水平になっているという保証が無いのもストレスになりますね。
ほこり
メッシュは肌こそ痛めませんが、ズボンやシャツの布はゴリゴリと削ります。
把握していた仕様ではあったのですが、思ってた以上に削ります。座面、背面ともに削ります。
一日座っていれば目に見える程度にほこりがチルトボックス上部、脚、フレームといたる所に降り積もります。一週間もすればこんもりです。
ハンディモップ必須です。
ヘッドレストについて
ヘッドレストが無くても、割と寛げる感じはあるのですが、頭の置き場がないのはやはり辛いです。
初期搭載してほしいものですが、長年頑なに搭載しないことから今後も付ける気はないのでしょうね。
なので、私は社外品であるヘッドレストを購入しました。
(付属品でハンガーがついているのですが、私はいらないので付けていません。)
正直この物自体は安っぽいし作りが甘く良い商品とは言い難いのですが、頭の置き場があるという点だけですごく助けになってます。
ちなみにこちらの取り外しでついた傷等は、保証対象外になるので気をつけてくださいね。
最後に
以上、「アーロンチェアリマスタードという椅子の認識」から「購入しひと月座ってみて」の初心者の所感を綴らせていただきました。
最後には少しマイナスな部分を書いてしまいましたが、所有することで得られる恩恵と比べば些末な事で、全然目を瞑れる範囲内です。
上手にケアしてあげたいと思います。
さて、私にとって一世一代の買い物になったこの椅子ですが、やはり思い切って購入して良かったです。
私が椅子に求める点がしっかり押さえられていますし、現物は風格があり所有欲が満たされます。
これから長い間を共にすることは間違いないですね。
なのでまた、長期間座ったうえでの評価をいずれ書けたら良いなと思っています。
この椅子の購入を検討している方で、他に知りたい情報があればお気軽にコメントをどうぞ。
わかる範囲でお答えさせていただきます。